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老後の住まい〜元気な高齢者向け施設や住居
ファイナンシャル・プランナー 山田 静江
 リタイアメントプランニング(退職後に向けたライフプラン・マネープラン)では、老後の住まいは「所有」か「賃貸」か、二者択一で考えることが多いのですが、高齢者世帯の増加に伴って、近年、多様な高齢者向けの施設や住宅(賃貸が多い)が登場しています。

 高齢者向け施設・住宅とは、体力や判断力が衰えた高齢者が安心して暮らせるよう、居住スペースをバリアフリーにしたり、食事の提供、入浴の介助、緊急時の対応などのサービスを行ったり、介護が必要な場合は施設でサービスを提供したりするものです。自分は元気だから大丈夫と思っていても、高齢になるにしたがって高齢者だけの生活は不安になり、住み替えを検討する可能性は十分にあります。

 万一、生活に不安を感じたときの住み替え先候補として、今回は介護がまだ必要ではない比較的元気な方のための「老後の住まい」をご紹介します。

(掲載した費用は平均的な金額で、実際には施設や住宅によって差があります)

1.緊急時以外は自力で生活したい人

●高齢者優良賃貸住宅(高優賃)/シルバーハウジング
 60歳以上の人が入れる。夫婦での入居も可。高齢者向けにバリアフリー化された賃貸住宅。寝室や風呂に、緊急時通報装置が付いている。緊急時に駆けつけたり、生活などの相談を受けたりする管理者が常駐(ただし昼間のみ)している住宅もある。高優賃は民間住宅、シルバーハウジングは公営住宅(既存の住宅を改造)。所得により家賃補助がある。

2.食事作りなど身の回りの世話をして欲しい人

●高齢者ケア付きマンション
 おおむね55歳以上の人が入れる。分譲型と賃貸型がある。分譲なら購入価格として数千万円。賃貸なら家賃6万円〜15万円位。各種サービスはオプションで、受けるサービスに応じて費用を支払う。

●有料老人ホーム
 おおむね60歳以上の人が入れる。夫婦での入居も可。原則として食堂で3食を提供。好きな時だけ食事を頼める施設もある。台所、風呂、トイレなどがすべて居室にあり、全く独立して生活できるタイプ(住宅型や高級タイプ)もあれば、風呂などが共同で、居室はほぼ寝るだけというタイプ(介護型)もある。ひとくちに有料老人ホームといっても、居室の広さや快適さ、サービス内容、かかる費用(入居一時金、毎月の費用)など、幅が広い。
 入居一時金は数十万円〜数千万円。毎月の費用は、住居費、食費、管理費、雑費などで13万円〜30万円。

●ケアハウス
 60歳以上の人が入れる。夫婦居室があれば夫婦で入居できる。生活相談や緊急時対応のほか、食事の提供(食堂で)、必要なら入浴時の介助を行なう。風呂や洗濯機は共同という施設が多い。事務費、食事、管理費を払うが、事務費は所得により補助がある(毎月の支払額は7万円〜15万円位)。入居一時金が必要な施設もある。

●グループリビング
 おおむね60歳以上の人が入れる。5〜9人の高齢者が身体機能の低下などを補うため、共同で生活する住宅で、キッチンやリビング、風呂、洗濯機などを共有する。食事や清掃は外部の業者などに委託。毎月支払額は、家賃と食事代、雑費などで12万円位。入居時に一時金が必要な場合も。若い世代や、障害者と共同で生活する複合タイプもある。

 老後の住まいを選ぶには、(1)予算、(2)設備(居室および共用スペース)、(3)受けられるサービス、などが基準になりますが、元気な時に入る場合には、(4)立地条件(外出しやすいか、知人や家族が訪問しやすいか)、(5)食事内容(口に合うか、要望は聞いてもらえるか)、(6)他の入居者(価値観や生活スタイルが合うか)なども重要です。

 いろいろな要素はありますが、一番大きな影響を与えるのが、生活の独立性、ということではないかと思います。

 上記に紹介した施設のうち、高優賃やシルバーリビング、ケア付きマンション、独立性の高い住宅タイプの有料老人ホームなどは、一般のマンション同様に、独自のペースで生活できます。その半面、他の入居者と知り合うきっかけもつかみにくいかもしれません。

 食事付きの有料老人ホームやケアハウスでは、決められた食事を、いつも他人と同じ部屋で食べることになります。部屋に風呂が付いていなければ風呂も共同で、入浴時間も決められています。少人数のグループリビングは、擬似家族のような「共同生活」をするわけですから、他の入居者との関係はさらに密接になります。

 高齢者は孤独になりがちなので、無理にでも他人と接触する機会があった方が楽しく生活できる場合もありますが、一方で他人のペースに合わせたり、他人の目を気にして生活したりするのは疲れるという人もいるはずです。設備や、(将来必要になる)サービスを吟味することも必要ですが、その前に自分の性格やライフスタイルに合うかどうかを考えることが、大切ではないかと思います。

タグ:高齢者
posted by 高齢者理想の暮らし at 00:00 | こうれいしゃ用語集☆
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